デッキ作る時のはなし(その1)

 最近あまりにも暇なのと、語りたがりなのがあって、ブログで発散することが増えています。デッキ作るときの話です。

 大して勝ってるわけでもないし、白状すると友達の理論のパクりなのですが、やはりブログを書くのが好きなのでなんとなく残しておきます。暇潰しにでも読んでください。

 話がややこしくなるため、以下は「1戦目選択権がある時は先行を取るデッキ」の話を主にします。

 一応言葉の定義もしておきました。文字から受け取るニュアンスからそう離れてはいないはずです。

(定義:「上振れ」は「先行初手を点数化した時に、その構築での平均よりかなり高い数字である状態」、「下振れ」は「先行初手を点数化した時に、その構築での平均よりかなり低い数字である状態」とします。また、「中振れ」を「先行初手を点数化した時に、その構築での平均付近であること」とします)

 現環境でCSに出るとして、"パワーが高い"デッキを選択するのは当然だと思いますが、"パワーが高い"とはどういうことか、あくまで自分の基準ですがまとめてみました。

1.先行の中振れ程度で大体勝て、下振れの質が低くない

2.後攻で、相手の中振れまでを返すことがある程度期待できる

(3.ドローカードを多く積める)

(4.1枚で負けづらい)

(5.1枚で動くことができる)

あたりかな、と思ってます。括弧内は「できれば欲しい条件」といったところでしょうか。

1.先行の中振れ程度で大体勝て、下振れの質が低くない

 先行のパワーが上がっているからこそ落としたくない条件です。この"振れ"具合はデッキ選択以上に、もちろん構築によって変わるんじゃないかなと思います。

「"ゴミ"をたくさん入れて、上振れを極限まで高める構築」が弱くなりがち、というのは長くやってればなんとなく感じる人も多いと思います。展開系の例だと、(あまり深く回してはいないのですが、)ゴミを減らしつつ平均的なパワーを極力下げないように工夫するのが構築する際の腕の見せ所なんじゃないかな、と思います。本当なら60枚にして"補助輪"を多くいれてもいいはずですが、「誘発の貫通を容易にする数枚のカードを引きやすくする」などのことが、デッキ枚数を四十数枚にしている理由の1つなのかな、と思います。

 定義通り、先行を取れても多くの場合は中振れ以下で戦わなければいけません。下振れで戦うことも、運よく上振れできた数と同じくらい経験しなければなりません。上振れで勝つのは言うなら当然で、中振れが大体、下振れでもたまには勝たなければいけないでしょう。

 少し話が抽象的だった気もするので、じゃあ具体的には、という話です。正確な理論・経験に基づいている訳では無いですが、「2枚以上で動くデッキならば、メインギミックの長所を伸ばす」のが良いと思います。「1枚で動けるデッキならば、短所を補強する」手が良いこともあると思います。

1.a.「補強」

 例えば、(若干波風立ちそうで怖いですが、)自分が【サンダー・ドラゴン】の御前試合をあまり評価していない理由がここに関係します。【サンダー・ドラゴン】の御前試合は「補強」にあたると思います(「補強」と「【サンダー・ドラゴン】の長所・短所」を正確に定義・議論していないので、読んでくれてる方との感触が一致してるか心配ですが)。このデッキの御前試合は超雷龍が立つこと前提で、それ以下の展開で御前を使っても誤魔化せるのが精々でしょう。また御前試合を引いているとして、誘発を当てられる可能性も十分あることを考えるとうららか指名者は欲しいところですし、残り3枚で超雷が毎回立つかと言われるとなんとも言えません。

「でも超雷+御前、強いじゃないか」と思うかもしれません。その展開で"大抵"勝てるならいいかもしれませんが、"大抵"勝てるのは展開系相手だけなんじゃないかな・・・、と思います。こちらの攻め手も遅くなりがちですし、適当に時間を稼がれて突破されることは、少なくとも自分の調整の範囲ではよくありました。相手が閃刀だとして、採用可能性が低くないバック破壊1枚だけでグッと負けに近づいてしまいます。オルター相手もメリュシークが通るのならば怪しいところでしょう。リンクリボーからマルチフェイカーの動きはされないかもしれませんが、御前化であちらの罠を踏んでまた場を作るのはかなり困難です。

(孤高除獣の登場から、それを複数枚入れることで超雷1体の擁立に関してはかなり安定するようになりました。また闇属性だけでライフを削ることのハードルも下がるなど、若干事情が変わったところもあるので、一応もっと試してみたいところですが、御前を引けなかったときの孤高除獣があまり強くないと思ってるので、・・・。)

 他の例でいうと展開系の手札誘発がうらら2枚だけなのが主流であることでしょうか。自分も組むとしたらそうなると思います。

 ただ、「補強」を全否定している訳ではありません。例えばその「補強」が1枚で勝負を決することも多く起こるカードならば、採用に値すると思っています。御前試合はそれに値しない(と思っている)という話でした。現環境でそれを満たすのは例えば羽根帚や、増殖するGでしょうか(環境次第ですが)。墓穴の指名者、もしくは展開系だと採用圏内であるレッド・リブートなどを「補強」と呼ぶか「長所を伸ばしている」と呼ぶかは微妙ですが、「補強」としても「1枚で勝負を決しやすい」カードかな、と思います(当然どれもメインギミックの回転が前提ですが)。

 先述しましたが、他にも「1枚で動ける」ならば「補強」をする理由として十分かなと思いますし、場合によってはメインギミックの一部と化すこともあると思います。最近であれば【十二獣(+誘発or汎用妨害罠)】ですね。【閃刀姫】は1枚で動けるように見えて、先行でもマルチロールを回すなどして多妨害を敷かなければ大した場とは言えないので、「補強」までする余裕がそんなに無いなと思います。自分が【閃刀姫】を組むなら例えば「補強」である手札誘発は、パワーの高いうららと増殖するG以外はあまり入れないと思います(そこまでの枠を恐らく用意できない)。

 また、「補強」が必須なテーマはCSで使うには値しないな、とも思います。デッキの多くを占めるだろうメインギミックだけでの展開が中振れに値するでしょうし、それがあまり強くない=「補強」が必要なのならデッキを変えた方がいいと思います。

(色々疑問が湧く人もいるかと思います。煩雑になるので、一番下に「余談」として残しておきます。手札誘発についてが主です)

1.b.長所を伸ばす

 長所を伸ばすとは、メインギミックの展開をスムーズにすることと言って概ね正しいんじゃないでしょうか。自分の【サンダー・ドラゴン】で言うなら成金ゴブリン・簡易融合・強貪(・墓穴の指名者)あたりです。他にも自分が【閃刀姫】を組むなら成金ゴブリン、おろかな副葬までは確定で、チキンレースまで入れるかもしれません。概ね多くがメインギミックだけの戦いになるはずですし、その展開をスムーズにすることは中振れ下振れのラインの引き上げにもなるでしょう。ちなみに、どれだけ長所を伸ばしても大して強くないのなら、その場合もデッキを変えた方がいいと思います。

 「数枚揃えて動くデッキ」でも、長所を伸ばすことが現実的にこれ以上ほとんど不可能で、メインギミックも抜かりなく、その上スペースがあるなら「補強」をしてもいいと思いますが、現環境ではそれができるデッキは精々【オルターガイスト】ぐらいじゃないかな・・・と思います。

(現実的に、というのは例えばオルターガイストの長所を伸ばすなら各種壺と成金を大量に入れたいところですが、それぞれの噛み合いから限度がある、といったような話です)

(またここでメインギミックを全て3投しろと言っている訳では勿論ありません)

 この段だけでそこそこの量を書いてしまいました。長すぎる文は読みきってもらえないことが最近分かったので、一度分けようと思います。

余談:「補強」、自分で文を進めながら薄々思っていたのですが、ちゃんと定義した方が良かったですね。余談2:手札誘発は「大量に入れてメインギミックに据える」にはパワー不足で、「相手の先行展開を止める」にしてはコスパが良くないと思っているので、今期はあまり重要度が高くないと思っているのですが、これはその2で(多分)。

余談3:「現実問題手札誘発を入れなければ【剛鬼】の先行展開はどうしようもないし、【SPYRAL】環境であっても「補強」である手札誘発を後回しにするのか」みたいな疑問ももしかしたら湧く人もいるかもしれません。前者に至っては全くその通りでして、自分が2.を「ある程度期待できる」としたのが関係します。多分その2で話します(多分)。

 後者に関して、身も蓋も無い話ですが、1.と2.が両立できない環境を自分は「悪環境」だと感じます。SPYRALは言うなら「エクストラリンク+ボルテックス」や「トライゲート+バグースカ+マルチワイヤー」が中振れで、その展開を防ぐ為には手札誘発をおよそ大量に投入しなければいけないのですが、入れすぎると1.が難しくなります。"悪環境"ではゲーム性が比較的乏しいな、と思っていて、また「勝率を高める」のが難しい環境だなと思います。そういった環境は一度考察の対象から外そうかなと思います。